■シルビア・ノベンタ■

『OZ』国の王女、ノベンタ王の孫娘である。父母共に、亡くなっている。『OZ』国の軍事的イメージを少しでも和らげるために存在する意味合いが強い。多くの政治的な場面にも登場はするが、その発言権は殆どないと言っていい。性格は温厚だが、その心情は激しいものを潜ませている。魔導もそれなりに使えるが『光』の力に偏りが見られ実戦向きではないとか。『EARTH』の南側に位置する日当たりの良い部屋で普段は過ごしている。そんな彼女の傍には、ここ数年ヒイロ・ユイが姫専属の王室護衛騎士として控えていた。彼の存在は、城の中でも異質で王室護衛騎士に入るときも内部では揉めに揉めたらしいがその時のことは、表には出ていない。彼は、それまで各地で轟かせた素性を隠すこともせず、騎士に入隊したのだ。機械人形のように意思を示すことなく彼は、忠実に護衛の認についた。ただ、その時のことを知る者の話を聞くと、それまでの彼を知るものならば到底信じる事が出来ないような行動も多々見られたという。何にも興味を示さない非情で冷酷な彼が、姫に対して取ったという行動の逸話は様々だ。しかし、その実態は当の本人たち以外に知るものはいないのかもしれない。彼女は何処に行くのにも彼と共に赴き行動した。花のように可憐な姫の後ろに影のようにひっそりと控える彼が立つ姿は、恋人そのものだ、と人々は色めきあった。
だから、夜。部屋から聞こえる、かすかな布ずれの音も人々は、聞かない振りをする。 聞こえるはずの無い類の声がしても人々は、自分たちの大声で紛らわせた。

王女と騎士の許されない恋なのだと。

現在、彼女は本来ならば2人居るはずの王女専属の護衛騎士を補強していない。そのことに何か、意味はあるのだろうか?



































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